蕁麻疹

蕁麻疹



蕁麻疹(じんましん) は古くから『ミミズ腫れ』といわれてきた非常に痒みの強い皮膚病である。

最大の特徴は、通常数時間以内に跡形無く消える事である。眼瞼や唇に出ることもあり、これはもう少し長く腫れが続く傾向にある(「クインケ浮腫」という)。

蕁麻疹はおおむね次の4型に分類される

  • アレルギー性蕁麻疹
  • 急性蕁麻疹
  • 物理性蕁麻疹
  • 慢性蕁麻疹
    【治療】

    治療は、抗ヒスタミン剤や剤などの内服が主である。その他、 抗アレルギー作用のある注射を定期的に行う事もある。あるいは複数の治療法を組み合わせる事もある。ケースバイケースで、治療法は大きく異なる。

    【解説】

    蕁麻疹というのは皮膚の表面近くで発生する浮腫(ふしゅ)である。浮腫というのは、何らかの原因で血管から水分が漏れだして、あたりが水膨れ状態になる状態である。そのため蕁麻疹は盛り上がった赤い斑点になるのである。虫に刺されると蕁麻疹に似た状態になるが、状態としては同じである。

    白血球の中には『肥満細胞』というのがあり、この細胞の中には『ヒスタミン』という蕁麻疹のもとになる化学物質が詰まっている。蕁麻疹は、この 肥満細胞が何らかの刺激を受けて、ヒスタミンが漏れ出す事により発生する。その原因が、食べ物であったり寒冷刺激であったりするのである。しかし、最終的にはヒスタミンが皮膚に漏れ出すという事では一致している。

    蕁麻疹の人の 肥満細胞は、とても不安定な状態にある。少しの刺激で、ヒスタミンを放出したりする。いつもミミズ腫れが出る/出ないの瀬戸際にあるわけである。

    最近の研究によれば、いろいろな蕁麻疹の多くが免疫の乱れによって起こる事が明らかになってきている。免疫の乱れが肥満細胞を不安定にしている可能性が高い。免疫といっても、一般に言われている「アレルギー」ではない。ここでは詳細には触れないが、もっと複雑な事が起こっていると考えられている。

    抗ヒスタミン剤などの内服を基本に行い、次第に内服の頻度を減らして行くのが一般的な方針である。次第に間隔をあけて、3日に一回、一週間に一回となり、そのうちに飲むのを忘れるほどになる。が、必ずしも直ぐに治癒するわけではないので、根気よく治療する事が必要である。


    <この項は、元大阪大学医学部皮膚科講師、足立 準氏の協力を得て作成しました。>

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