野鳥おじさん の活動

昭和59年、西宮市内の小学校教諭を定年退職。その後西宮市立勤労青少年センターで指導員を始めた。
午前中は武庫川沿いでバードウオッチングをしているうち、歩き方のおかしい鳩がいるのに気づいた。良く見ると釣り糸が巻き付いている!注意して観察すると、釣り糸を巻き付けた鳩が意外に多いことがわかった。釣り客に釣り糸や釣り針をすてないようにコツコツと訴える日々が続き、自ら他のボランティアの人と共に清掃をしているのだが、釣り客には理解されずゴミが減る気配が全く無い。

釣り糸が指に食い込むと、締め付けられて血液が流れなくなり指が落ちてしまう。たとえ指が取れなくても、餌が取れなくなるため次第に弱って死んでしまうのである。

そこで松阪さんは自分で鳩から糸や針を取ることを決意した。特定の野鳥を捕まえるのは非常に困難であったが、一年におよぶ研究の末、鳩キャッチの技を独力で会得した。素手で傷ついた野鳥を保護することが出来る人は、多くはいないらしい。以来、年間200羽以上、現在まで十余年にわたり、約2400羽もの野鳥を保護しているという。ただ黙々と鳥の保護をするのではなく、一般の人たちに手伝ってもらうことによって、野鳥の置かれている状況を訴えている。その甲斐あって、当初7割にも達していた被害を受けている野鳥は最近では2、3割であるという。平成6年には兵庫県から「動物愛護功労者」にも選ばれている。また平成8年には「こうのとり賞」を受賞しており、平成17年には「西宮市感謝状」を西宮市より贈られた。
また平成8年頃から西宮市内の小学校や中学校の課外授業にレギュラー講師として招かれ、野鳥保護や環境保護の大切さを子供達に訴えている。(兵庫県教育委員会より事務局特別非常職員を委嘱されている

朝日新聞阪神支局襲撃事件で凶弾に倒れた小尻知博記者が「ハトを守る運動」を展開したことをきっかけに発足した『釣り糸から野鳥を守る会』(会長 吉川恵子さん)等にも参加し、ますます活動範囲を広げている。

野鳥保護の他、いじめ問題などに積極的に関わり、広い分野で活躍している。

また、若い頃より写真の腕前もなかなかのもので、平成9年5月には「第31回西宮さくら祭絵画・写真コンクール」で『お花見』が特選に入選した。



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