惑星クラス分類



地球のように温暖で生命を育むのに適した環境を持つ惑星は、実のところ広い宇宙でも非常に希有だろうことは誰でも想像がつく。しかし生命の形態は必ずしも地球型だけではなく、宇宙には多様な生命の形態があってよい。様々なタイプの惑星に様々な生命体を想定することは可能で、極論すれば恒星内部にだって生命体がいないとも限らない。しかし、スタートレックでは惑星への上陸任務が主な見せ場であるため、どうしても地球型(Mクラス)の惑星が数多く登場するが、それでもシリーズが進むにつれて次第に多様な惑星が登場する傾向にある。これらは地上の環境でクラス分けされている。


Dクラス

ほとんど岩だけの不毛の惑星。かつてムタラ星系のレグラという惑星が、ジェネシス計画の舞台として用いられ、Mクラスに変身した。しかし当然ながら元のままでは何の装備もなくては人間は生活できない (ST 2, "Gravity" [VGR])。


Hクラス

酸素/アルゴンの大気が一応存在するものの、極端に乾燥していたり強い放射線に晒されていたりして、人間の生存には極めて厳しい環境を持つ。ところが、白鳥座タウ5号星では、百年近く前に不時着した宇宙船のクルーの子孫達が、強い放射線にもかかわらず環境に適応し、人口五千人を越えるまでに繁栄していた (The Ensigns of Command" [TNG])。また、デルタ宇宙域のボーグ領域では、ボーグのコロニーとしてHクラスの惑星が利用されていたこともある ("Scorpion" [VGR])。


Jクラス

水素やヘリウムで構成される巨大ガス状惑星 ("Starship Down" [DS9])。「地上」に住むことができないため、軌道上に居住コロニーを建設しなければならないが、そのかわり核融合炉の燃料は無尽蔵なので、エネルギーに困ることはない。また、Mクラスの衛星を持っている場合も多い。[木星・土星タイプ]


Kクラス

大気はあったとしても非常に希薄で、与圧ドーム内でないと住めない。マッドと呼ばれた惑星(デネブ5号星)では、アンドロイドを作るほどの高度の文明が遠い昔に栄えていた ("I, Mudd" [TOS])。[火星タイプ]


Lクラス

人類の生息のためにはやや厳しい環境。酸素を含む大気があるので呼吸は可能だが、寒すぎて適さない場合 ("The Ascent" [DS9])や、二酸化炭素が多すぎて適さない場合 ("The Sound of Her Voice" [DS9])など、どこかに難があることが多い。インドリ8号星では、惑星全土には植物は繁栄していたが、動物は生息していなかった ("The Chase" [TNG])。しかし、比較的温暖で地球人の子孫達が繁栄していたケースもある ("The 37's" [VGR])。[原始・氷河期の地球タイプ]


Mクラス

酸素/窒素の大気があり、温暖で人間の生息に適した惑星。バルカン、クリンゴン、ロミュランなど、主な種族の母星はすべてMクラスである。大半のエピソードでは簡単にMクラス惑星が発見されるが、現実の宇宙探索ではそれほど甘くは無いだろう。[地球タイプ]


Yクラス

別名“デーモン・クラス”。文字通り悪魔のように過酷な環境を持つ惑星。地上の温度は数百度にもおよび、有毒な大気に厚く覆われている。着陸することはもちろん、熱イオン放射のため周回軌道に乗ることすら危険な場合もある ("Demon" [VGR], "Flesh and Blood" [VGR])。[金星タイプ]



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